粟野春慶塗(あわのしゅんけいぬり)
 
粟野春慶塗
・解説
  「粟野春慶塗」は漆を使った伝統工芸品で、室町中期の延徳元年(1489)に、佐竹氏に仕えた稲川山城守義明が今の桂村粟で作り始めたといわれています。岐阜県の飛騨春慶塗、秋田県の能代春慶塗と共に日本三春慶と呼ばれ、この中で最も古いものだとされています。平成元年には県の無形文化財に指定されました。素材は檜の中で一番硬い石檜を用います。木取りをし、かんながけの後、ウツギの木による木釘で組み立てていきます。表面の磨きには、トクサを使います。檜材の木目を生かしながら大子産の漆を塗っていきます。透明度を高め、美しい色を出すために漆に梅酢を加えるのが特色です。製品には、盆・重箱・弁当箱・硯箱等があり、本資料は稲川家十八代・義良氏によって製作された膳です。
 
戻る

 


茨城県立歴史館
〒310-0034 茨城県水戸市緑町2-1-15
TEL:029-225-4425/FAX:029-228-4277
お問合せ
Copyright(C) 2006 Ibaraki Prefectural Museum of History All Rights Reserved.