金銅製馬形飾付冠(こんどうせいうまがたかざりつきかんむり)(12×60cm)
 
金銅製馬形飾付冠
・解説
 霞ヶ浦北東岸の行方市(旧玉造町)の低地に所在する全長86mの三昧塚古墳(前方後円墳)は,昭和30年に発掘調査が実施され、石棺内部から多くの副葬品が出土しています。とくに注目されたのは,埋葬された人物の頭部に着装したような状態で金銅製馬形飾付冠が発見されたことです。冠は金銅製で左右がそれぞれ山形を呈し,全体の長さは約60cmです。正面には蝶形の飾金具を二段階配し,上縁には花形と馬形の飾りを交互に配しています。冠部分は方形に区画して立花形や花形文など複雑な透彫りで文様を描いています。また,揺れ動く円形の歩揺も全体的に付けられ,その当時はキラキラと光輝く黄金色の冠であったと考えられます。この冠は茨城県の古墳文化ばかりではなく,日本の古墳文化を考える上でも貴重な優品です。
 
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