安政3年(1856)7月、アメリカ総領事ハリスが着任、通商条約締結への交渉が開始されましたが、同時に13代将軍家定の後継者問題がクローズアップされました。すなわち、後継に家定の従兄弟である紀伊藩主徳川慶福を推す井伊直弼、松平忠固(老中)、水野忠央(紀伊藩付家老)などのグループ(南紀派)と、斉昭7男で一橋家当主の慶喜を推す斉昭はじめ、島津斉彬、松平慶永、伊達宗城、山内豊信、永井尚志などのグループ(一橋派)の対立です。両者は、大奥も巻き込んで激しい運動を行っていきます。
徳川斉昭へ戻る