斉昭の命を受けた藤田東湖が蟄居生活の中で書いた「弘道館記」の注釈書で,弘化4年(1847)に脱稿しました。会沢正志斎の「新論」と並んで水戸学を代表する文献です。この中で,日本の歴史に即して「忠愛の誠」と「天地正大の気」を説き,日本人はこれらを発揮して国家の統一を強め,内外の危機を克服しなければならないと力説しています。