筑波山
−神と仏の御座す山−
(販売価格)
1,000円
(送料)
340円 |
茨城県のほぼ中央に位置する筑波山は,標高877mの女体山と,その西に位置する標高871mの男体山の二峰からなり,「紫峰」や「筑波嶺」などと称して親しまれ,関東の名山ばかりでなく日本百名山の一つにあげられてきました。『常陸国風土記』の中にもみられるように,筑波山が昔から富士山と比較されてきたことはあまりにも有名です。また,古くより信仰の山としても広く知られてきました。
古来より筑波山の男体山頂には「筑波男大神」が,女体山頂には「筑波女大神」がそれぞれ祀られてきましたが,平安時代になると仏教の導入とともに神仏習合が図られて「筑波両大権現」となり,従来からの山岳信仰と併せて山全体が修験霊場となっていきました。そして,江戸時代まで数多くの社や堂宇が建てられました。その中心が徳川家の祈願所となった「知足院中禅寺」です。特に,三代将軍家光は筑波山に大伽藍を造営しました。また,筑波山は「坂東三十三観音二十五番札所」としてや,「筑波講・御六神講・大同講」の拠として庶民の信仰も集めていました。
しかし,明治時代になると,廃仏毀釈により仏教関係の建物や仏像・仏具類は破却され,改めて「筑波山神社」となりました。
今回の展示では,神様も仏様も両方御座した霊峰「筑波山」が,古代から近代にかけて,人々にどのように信仰されてきたのか紹介します。 |