俵藤太は平安時代中期の武将、藤原秀郷の俗名です。
絵巻は上・中・下巻からなり、上巻には、秀郷が近江勢田の橋下に古くから棲むという老扇(竜宮の王)の懇願に応じて、怪物の百足を退治したところ、竜宮に招かれて歓待を受け、さらに不思議な俵などの引出物を贈られて帰るまでを記しています。中・下巻には謀反を起こした平将門を、秀郷と平貞盛の連合軍が討伐する話に、平仲文の挿話を交えて語られており、絵は将門合戦と将門が馬上で討死する場面を描いています。