良観房忍性は,大和国で健保5年(1219)に生まれ,東大寺戒壇院で受戒し,西大寺の叡尊に戒律を学び,建長4年(1252)小田氏の所領,筑波郡三村郷の三村山極楽寺に根拠を置いて活動しました。その後,弘長2年(1262)叡尊の関東下向に伴い,北条業時に招かれて鎌倉に入り,文永4年(1267)鎌倉の極楽寺を開きました。以降,37年間,極楽寺にあって,真言律宗の布教に努めるとともに,土木工事や救済施設建築の社会事業に力を尽くしました。